2021/09/10

長年愛用しているミロ(MIRRO)のパーコレーター5カップ。キャンプや登山で大活躍です。良い景色・環境の中で淹れるコーヒーの味わいは最高ですね。


だいぶ使い込んでいるので、あちこちぶつけて凹んだり、蓋のプラスチック樹脂がコーヒー色に染まったり。もともとはこれは透明なのです。クレンザーで磨いても透明には戻りませんでした。本体のほうは、ブログ撮影用にだいぶ磨きました。もともとは煤や、コーヒーの茶渋でかなりのくすんだ感じでした。
そして致命的な問題が、この樹脂の蓋が、ひび割れてること。接着材で補修しながら使ってるのですが、熱湯が直接吹きかかる部分なのですぐにまた割れてしまい、ここから沸騰したコーヒーが漏れてしまうのです。
交換用部品も入手できない状況で、接着材で補修しながらだましだまし使ってました。今回、別メーカーのガラストップに交換してみたので、その際の記録記事です。
購入した蓋
同じサイズのものはなかったため、加工することを前提に購入しました。購入したのはGSIステンレスパーコレーターガラストップというもので、Amazonで1200円位(+送料)でした。サイズに関して、Amazonのレビューに「ネジ径30mm」という情報のみ。これがミロのパーコレーターに合うという確証もなく、かなりバクチに近い買い物でした。素材がアルミだし加工すれば何とかなるだろう、そんなノリで購入しました(ステンレスだったらちょっと無理かな~)。


ひびわれ部分は接着剤で補修しながらつかってました。もともと透明な部品だったのにすごい色の染まりようだな・・・。

サイズ測定
加工する前に、正確にサイズを測ります。サイズ比較。ぱっと見かなり大きいことがわかります。

オリジナルの蓋サイズ計測。ネジ山含まずで24.4mm、ネジ山含みで26.2mmでした。

GSIガラストップのサイズ計測。ネジ山含まずで28.6mm、ネジ山含みで30.2mmでした。

続いて、上蓋の内径を計測。25.0mmでした。

ガラストップのネジ山含まずのサイズまで、内径を広げる必要があります。25.0mmから28.6mmまで3.6mm広げます。

裏側。らせん状にネジを切る必要があります。

加工
サイズ計測し、形状を詳細に観察して、次の工程で加工してみることにしました。
◎手順
- パターン(型紙)の準備
- パターンに沿って蓋の穴を広げる。ラジオペンチを使い少しずつ広げる。
- 広げ終わったら、金工やすりを使いネジのらせん加工。
段ボールでパターンを作成しました。

パターンと同じ内径まで広げる必要があります。

ラジオペンチで穴を広げます。広げたらラジオペンチの先分3mmずつ横にずらしてを繰り返し進めました。一気に広げようとすると蓋全体が変形してしまうので、少しずつやりました。

最終的に広げる作業を5周繰り返し、パターンとほぼ同じサイズまで到達しました。

ガラストップの先っぽをはめてみたらぴったりでした。この段階で取り付けられる確証が得られました。やれやれ。

ネジのらせん加工。金工やすりでネジ山に合うように削りました。削りすぎると元には戻せないので、ガラストップを合わせながら慎重に進めます。

ガラストップをねじ込んでみます。ぴったりはまりました。ガタつきも無しです。

とてもいい感じに仕上がりました。

完成
完成しました。違和感はなく、うまくマッチしてますね。ミロのパーコレーターを知らないひとだったら、こういう製品だと思いそうです。ガラスのクリアもいい感じだね。

中のパイプもはっきり見える。これならコーヒーの抽出具合確認もちゃんとできるな。今までは全く見えなかったもんでさ(^^;)。

ガラスなので、透明部分が劣化することはないのもいいです。レトロな形状で美しいシルエットだ。これからも長く使えそうです。

加工に失敗すると、購入したガラストップが無駄になってしまいますし、なによりパーコレーター本体も元にはもどせないので、よく考えたうえで慎重に作業をしましょう。