ころちゃん

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ナショナル FF-106のLED化

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ナショナル FF-106のLED化

実家にあったNationalの単1型懐中電灯、FF-106をLED化してみました。この懐中電灯、自分が幼い時からあった気がするから25-30年くらい前のものじゃないかな。

風防も傷がなく綺麗、リフレクタもメッキのハゲは無し、電池の接点は腐食して少し接触不良気味でしたが、やすりで削って復活。まだまだ活躍できそうです。

日本製です。プラスチック部分も劣化は見られず、丈夫にできてるなって感じます。

Panasonicのサイトにはまだ掲載されていました、生産終了とはなっていますが。黄色いのは無かったです。

画像はPanasonicからお借りしました

作り方

本体は無改造にして、電球をLED型に交換する方法で作ることにしました。電球に戻せるようにします。

利用するLEDはCREEのXB-Dにしました。

  • CREE XLamp XB-D
  • Vf:2.9V(350mA)
  • If:1000mA(max)
  • 光束:122lm@85℃(350mAMIN)
  • サイズ:2.45mm×2.45mm

ピリケン球の点灯部分と同じサイズになるように、カット基盤を11.2mmに加工。

真ん中部分の銅板を取り除き、LEDをはんだ付けしました。

アルミ板を加工して、高さ5.5mmになるように円柱を作成。放熱シリコンを充填しました。

電球のつば?部分からLEDの高さは、一番スポット状態になる位置をリフレクタに合わせながら確認しました。5.5mmがもっともスポットになる位置でした。1mm動いただけで、光軸が大きくずれてしまうので、ぴったりした位置を探すのは結構大変でした。LEDからコンバータへの結線は、取り付けスペース確保のため、ビニル線ではなくポリウレタン銅線にしました。

最終的な完成形は図1を目指します。

コンバータは秋月電子で購入したLEDドライバIC CL0118Bを利用します。5個1セットなので、1つ使って残りはずっとパーツケースに入ったままでした。

データシートより、白色LED7個並列で、185mAの出力でした。インダクタ1つで昇圧できるので部品点数の少なさは大きなメリットです。

画像はCL0118Bデータシートより

回路を検討するにあたり、参考にしたサイト。

上記サイトにて、部品の選定(SBDとコンデンサの追加)、VINとLXの接続点変更、コンバータを並列にしての出力アップ方法の詳細が解説されています。こんなに明るくする方法あるんだと目からうろこです。

検討した回路で試験点灯してみました。コンバータ部が1回路の場合。

充電式電池2本で、LEDに流れる電流は200mAを記録。この部品点数の少なさでこの記録は立派です。

続いて、コンバータ部が2個並列の場合。

充電式電池2本で、LEDに流れる電流は310mAを記録。2倍とはなりませんでした。電池の内部抵抗の上昇や、ブレッドボードの接触抵抗の影響もあると思います。このぐらい明るければ十分、この回路に決定です。

ちなみに、LEDのVfが2.9Vなので、アルカリ電池2本の3Vで十分明るくなるのではと思いますが、実際につないでみると点灯はしますが期待した明るさにはなりません。

利用した部品一覧です。

電球サイズに収まるように、仕上がりを想像して部品同士をはんだ付けします。

LEDとコンバータをはんだ付け。

アルミ板から切り出したケースに、エポキシ樹脂を充填します。

端子に接触する部分を整えて、完成です。電池2本タイプの懐中電灯なら利用できるかもしれない。

部品全体。

LED電球をはめてみます。ぴったり収まりました。

前方から。

完成です。明るい、いいね。

点灯

いつもの条件で撮影。電球の時。

今回作成したLED電球。明るいです。スポット照射がいい具合です。苦労して光軸を合わせた甲斐がありました。

あとがき

  • LEDドライバIC CL0118Bを利用しLEDコンバータを作成。
  • コンバータを並列にし、出力電流を増加させた。
  • 安価な部品でも工夫次第で大電流が取り出せる。
  • スポット照射になるように光軸調整に時間をかけた。
  • 本体は無改造、電球に戻せる。

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